遠い接近

昨日の夕方から松本清張の「遠い接近」という小説を読み始め、夜半に読了。 久しぶりにこのひとの小説を読んだが、文章のうまさ、プロットや構成の巧みさに、改めて舌を巻く思いがした。 推理小説には「倒叙」というジャンルがある。 物語の冒頭の時点で、いきなり犯人が登場し、殺人行為や、証拠隠滅などの工作を行う描写があり、そのあと、その犯罪がどう暴かれ、決着するか、そこに読者の興味が移っていく…

続きを読む

斜陽に立つ

歴史作家、古川薫氏の「斜陽に立つ」という作品を再読。 自分と同じ山口県下関市出身で、現在もその故郷に住んでおられる著者の作品は、 幕末の長州藩や戦国期の毛利家など、郷土を舞台にした歴史小説が多く、この作品も、 下関(長府)出身の陸軍大将、乃木希典の生涯を描いたものだ。 乃木が主人公の小説といえば、司馬遼太郎の「殉死」が有名である。 若い頃に読んだこの中編と、大長編である「…

続きを読む